長瀞七草寺めぐり

長瀞駅より約20km範囲内

【長瀞町】

撮影日:2013年9月22日

長瀞七草寺めぐり

「洞昌院(とうしょういん)」【秋の七草寺:萩(ハギ)】
マメ科の植物。根元からたくさんの枝を伸ばして葉をつけ、その基部からさらに細い枝を伸ばして花をつける。


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「洞昌院(とうしょういん)」【秋の七草寺:萩(ハギ)】
鎌倉時代に建立されたと云われている「洞昌院」不動明王を祀っている萩寺である。


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「洞昌院(とうしょういん)」【秋の七草寺:萩(ハギ)】
本堂の裏手には、1万本が植えられた「萩山」があり、その風景は壮観である。


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「洞昌院(とうしょういん)」【秋の七草寺:萩(ハギ)】
境内には、山萩や白萩、宮城野萩など20種類の萩が植えられ、紅や白の花を咲かせている。


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「道光寺(どうこうじ)」【秋の七草寺:尾花(オバナ)】
秋の風に尾花が揺れる古風な禅寺。本尊は釈迦如来像。戦国時代に、寄居町にある泉福寺の末寺として創建された。


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「道光寺(どうこうじ)」【秋の七草寺:尾花(オバナ)】
境内には、ススキやカヤと呼ばれる、さまざまな尾花が35種類もある。


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「道光寺(どうこうじ)」【秋の七草寺:尾花(オバナ)】
高さ2メートル以上と、大人の背丈よりも高い外国産の品種も見ることができる。


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「遍照寺(へんしょうじ)」【秋の七草寺:葛(クズ)】
長瀞町で最も高い不動山へ向かう山中の緑深い森にたたずむ遍照寺には葛(クズ)の紫の花が咲く。


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「遍照寺(へんしょうじ)」【秋の七草寺:葛(クズ)】
駐車場から境内へと抜ける道には葛のトンネルが作られ、その中には甘い香りが立ちこめている。開花時期が8月中旬で、9月初秋には花が終わってしまう。


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「遍照寺(へんしょうじ)」【秋の七草寺:葛(クズ)】
山野のいたるところに育つ、マメ科のつる植物。根からクズ粉が採れくず餅は室町時代からの伝統菓子である。開花時期が8月中旬で、初秋には実になってしまう。


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「不動寺(ふどうじ)」【秋の七草寺:撫子(ナデシコ)】
宝登山の一角にある不動寺には、撫子が淡い紅紫色の花を咲かせている。「なでしこジャパン」ですっかり有名になった可憐な花である。


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「不動寺(ふどうじ)」【秋の七草寺:撫子(ナデシコ)】
ナデシコ科の多年草植物、淡い紅紫色の花をつける。在来種を大和撫子(やまとなでしこ)と呼び、日本女性の美称に使われている。


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「不動寺(ふどうじ)」【秋の七草寺:撫子(ナデシコ)】
不動寺の参道も撫子の花壇で覆われ、参拝者の目を楽しませてくれる。


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「真性寺(しんしょうじ)」【秋の七草寺:女郎花(オミナエシ)】
寺を彩るように鮮やかに咲き乱れる女郎花、七草のなかでも一番早く開花する。


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「真性寺(しんしょうじ)」【秋の七草寺:女郎花(オミナエシ)】
オミナエシ科の多年草植物で、古い時代には「じょろうばな」と呼ばれた。太い茎の先にたくさんの枝を分けて、小さな黄色の花をつける。


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「法善寺(ほうぜんじ)」【秋の七草寺:藤袴(フジバカマ)】
法善寺と言えば、春のしだれ桜が有名。秋は藤袴の花が境内に咲き乱れる。古来より藤袴は女性の洗髪などにも利用されていた。


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「法善寺(ほうぜんじ)」【秋の七草寺:藤袴(フジバカマ)】
キク科の多年草で、関東以西から九州まで分布。小さいピンク色の花がたくさん咲く。


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「法善寺(ほうぜんじ)」【秋の七草寺:藤袴(フジバカマ)】
花の色が藤(ふじ)色で、花弁の形が袴(はかま)のようであることから、この名前がついた。


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「多宝寺(たほうじ)」【秋の七草寺:桔梗(キキョウ)】
境内には桔梗の花畑があり、紫と白の桔梗が群生する様子は見事である。


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「多宝寺(たほうじ)」【秋の七草寺:桔梗(キキョウ)】
キキョウ科の多年草。秋の七草では、朝貌(あさがお)と呼ばれている。根は「たんきり」の漢方薬として重宝されている。


万葉の歌人「山上憶良」が詠った詩から生まれた秋の七草!!

万葉集で山上憶良が「秋の野に 咲きたる花を 指折り かき数うれば 七草の花」次に「萩の花 尾花 葛花 瞿麦(撫子)の花 女郎花 また藤袴・朝貌(桔梗)の花」と詠ったものからできたものである。この歌の尾花はススキ、葛花はクズ、最後の朝貌はアサガオでなくキキョウであろうといわれている。元々の「七草(ななくさ)」は秋の七草を指し、正月のものは「七種(ななくさ)」と書く。一般には正月のものも七草と書くなど、現在では元々の意味がわからなくなり、風習だけが形式として残った。春の「七種(ななくさ)」は、7種の野菜を刻んで入れた粥(かゆ)を「七草粥」といい、邪気を払い万病を除く占いとして正月に食べる。秋の七草は春の七種と違い、直接何かをする行事は特にない。秋の野の花が咲き乱れる野原を「花野(はなの)」といい、花野を散策して短歌や俳句を詠むことが古来より行われていた。秋の七草はそれを摘んだり食べたりするものではなく観賞するためのものである。

長瀞七草寺は、昭和60年(1985)から始まった。秩父札所の中に長瀞町の寺院がないこと、全国に花の寺は数多くあったが秋の七草を植えた寺はなかったことから、長瀞観光の一つとして整備された。

——秋の七草——
「萩(ハギ)」「尾花(オバナ)」「葛(クズ)」「撫子(ナデシコ)」「女郎花(オミナエシ)」「藤袴(フジバカマ)」「桔梗(キキョウ)」


撮影日:

撮影場所:長瀞駅より約20km範囲内

住所:埼玉県秩父郡長瀞町長瀞529

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