早春のひとときだけ姿を見せるカタクリをヨーロッパでは「スプリング・エフェメラル(春のはかない命)」と呼ばれている。
カタクリは昆虫が花粉を運んでくれないと種子を作ることができない。クマバチ、マルハナバチなどの大型の蜂が花粉をつける。
白色カタクリが一輪だけ咲いていた。これは園芸用に改良された物である。
ピンク色の花が下向きに咲く。陽のあたるときだけ開花し、曇って寒い時は開花しにくい。
地表の寒さがやわらぎ高木が葉をひろげるまでのごく短期間だけ葉を広げ養分を蓄える。残り10ヶ月間は、深い地中でじっとしている。
発芽して1枚しか葉がなく、平均8年目でようやく2枚の葉を出して開花する。
種子の分散役にはアリが大切な役割を果たしている。クロヤマアリ、トゲアリ等の仲間が完熟した種子を運び去り、種子の分散を助けている。
武州日野駅から10分の静かな雑木林の中にある。歩道が整備されているが、登りがきつい。
大塚カタクリの里は、秩父鉄道、武州日野駅から徒歩10分の静かな雑木林の中にある。歩道が整備されているが、登りがきつい。
カタクリは山野の落葉広葉樹林に群生する「ユリ科」の多年生植物。土壌はいつも湿気の多い北側の斜面を好み、地下20~30㎝の深さに白色の細長い球根をつくり、濃度の高い「でんぷん(片栗粉の元)」を蓄えている。50年ぐらい前までは球根から片栗粉を作っていが、現在は、片栗粉と呼ばれているものはジャガイモの「でんぷん」で作られている。昔、片栗粉をお湯にたてて病人に飲ましていた。本物の片栗粉は薬局で売っている。カタクリの花は、発芽し1枚しか葉がなく、花の咲かない段階を経て、7~8年目でようやく2枚の葉を出して開花する。
撮影日: 2012年4月10日
撮影場所:大塚カタクリの里
住所:埼玉県秩父市荒川日野526−2