「江戸中期の大きな堂」
音楽寺という近代的な寺の名は、松の梢を吹く風の音から生まれたそうである。文化の森、音楽の森、秩父ミューズパークの最北端、小鹿坂峠の下に位置している。
「音楽寺観音堂」
近年は、音楽に関する願い事をかなえてくれる寺として、新人歌手や、スター歌手が、ヒットが出るようにと祈願に来ることで知られている。
「音楽寺の梵鐘(ぼんしょう)」
この鐘の特色は、聖観音、不空羅索観音、十一面観音、如意輪観音、千手観音、馬頭観音の順に六観音が鐘の下部周囲に鋳造されていることである。
「観音堂の裏面」
観音堂の回廊に立って東南を見れば、中央に武甲山がひかえ、横瀬から三峯方面までの山並みが一望でき、秩父盆地の町並みが眼下に広がる。
「天然記念物の御影松」
埼玉県の天然記念物に指定されている“御影松”一本の枝が、横に数メートルほど伸びていて、その下に天神様が祀られている。学問の神様として有名である。
「十三地蔵」
小鹿坂峠に立つ十三地蔵、巡礼者の旅愁を誘う。天長年間の昔、慈覚大師が霊場を拓くために巡行した際、たくさんの小男鹿(牡鹿)が道案内をしたため小鹿坂の地名となったと云う縁起がある。
「松風山・音楽寺の御朱印」
「松風山(しょうふうさん)・音楽寺(おんがくじ)」
この札所は、秩父地方屈指の景観地であり、観音堂は三間四面ふき寄せ二重垂木、向拝のない江戸中期の大きな堂である。内陣には唐様の須弥壇に立派な厨子を安置している。本尊観世音菩薩は一本造り檜材で、像高81センチ、室町時代の作である。梵鐘も明治5年の銘が昭和32年2月、市指定の文化財になっている。明治17年田代栄助を総理とする秩父事件の群衆もこの鐘を鳴らして秩父町に崩れこんだという逸話ものこっている。
撮影場所:松風山・音楽寺
住所:埼玉県秩父市寺尾3773